ABL協会

Association of Asset Based Lending of Japan

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Home 協会概要 ご挨拶

理事長ご挨拶

2021年3月

ABL協会理事長 池田眞朗
(武蔵野大学教授(前副学長)、慶應義塾大学名誉教授)

2010年5月に、当協会の礎を作られた初代理事長坂井秀行氏からバトンを引継ぎ、理事長に就任し、11年目の春を迎えます。この間、本HPの更新が円滑に行われず、失礼をいたしました。

当協会は、ABLすなわち在庫動産や売掛債権等のアセットを活用したファイナンスにかかわる事業者等の交流・協力のための組織にとどまらず、ABLの実務及び研究に携わる者の広範なネットワークを構築して、ABLに関する市場の健全な発展に貢献するとともに、ABL関連取引の社会的信用の確保及び債務者の保護等に寄与することを目的としております。

ABLは、ことに中小企業の資金調達という観点から見ると、もはや資金調達手法の多様化の一方策というレベルのものではなく、多くの中小企業の適切な存続のために必須の手法であり、今日の経済状況の中では、その整備・発展は喫緊の課題であると考えられます。とりわけ、ABLは、その本質的な構造からして、良質の製品を産み出す「良い仕事をしている」企業に適性の高い資金調達手法であり、地域経済の活性化にもつながる取引であるといえます。

我が国におけるABL取引は、2005年から開始され、既に一定の実績を挙げ、相応の認知度を得るに至っていると思われますが、昨今の金利状況等から、ここ数年、取引高が横ばいとなって、いささか停滞している状況にあります。しかしながら、ABLが上記のようにいわばまっとうな事業活動をしている中小企業を益するものであり、地域経済の発展につながるものであるならば、当協会としては、内外関係機関等との交流・協力を図りつつ、ABLについての調査・研究、普及・啓発、さらには政策提言等の活動を積極的に行っていくべきであろうと考えます。

幸い、当協会は、2007(平成19)年6月の創設以来順調に発展してまいりましたが、2019年2月に、病気療養中の中村廉平当協会運営委員長の突然の逝去という誠に残念な出来事があり、当協会の活動も一時滞りました。しかしその後、粟田口太郎理事・新運営委員長以下の新体制を構築し、運営再開後は、会員解説会、シンポジウム等精力的な活動を続けております。

当協会としては、2022年の15周年、さらに27年の20周年に向けて、わが国でもあまり例をみない、研究・普及(相互研鑽)・提言を行うボーダーレスな実務家・弁護士・研究者の連携組織として、存在意義を高め、ビジネス法務の先端を行く団体として認知されるべく努力を重ねたいと考えております。皆様のご加入、ご支援をどうかよろしくお願い申し上げます。

理事長プロフィール